「シバの女王はソロモン王の栄華に魅せられて、金、銀、財宝、高価な香料などをみやげにエルサレムを訪ねた」と旧約聖書は伝えています。紀元前10世紀頃(約3000年前)から栄えたシバ王国は、不毛の砂漠が大部分を占めるアラビア半島南部にあって、緑豊かな自然と巨大な富を持つ国として、古代ローマ人は「アラビアン・フェリックス=ハッピー・アラビア」と称賛しました。「シバ王国」。現在のイエメン共和国はエキゾティックな中世のアラブ世界と、今日なお、古代シバ王国の名残をとどめるまさに究極のデスティネーションです。 注 ・ 訪れた当時のイエメン共和国は 南・北に分断されており、 ビザの発給は北イエメンに限られていました。
アジアとヨーロッパ、そしてアジアとアフリカを結ぶ線が交差する地理上の位置を利用して、この地の人々が長い年月をかけて築き上げたものが「アラブ文化」と呼ばれるものです。「アラブ文化」の中でよく知られているのはエジプトのそれですが、その源は実はイエメンにあるのです。 イエメンへの旅は、異国情緒あふれるイスラムの世界、それは厳しい掟と風土、そして重厚な歴史に包まれた彼らの生活を垣間見ることができます。
オスマントルコの勢力に追われ、海抜2400mの山の上に築いた城塞都市「ハジャラ」
1000年以上も昔と変わらない生活をおくっている村 「トゥーラ」
古い街並みに交じって60 を超す モスクがあるという 「ジブラ」の町
アラベスク模様が美しいイエメン独特の建物が並ぶ首都サナーの旧市街
中世のアラブ世界に迷い込んだような村「マナカ」で
日本旅行作家協会 会員 渡邊 正
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